-カリウム-


カリウム

カリウムの効果効能

カリウムはナトリウムとともに、細胞の内外の水分の浸透圧や酸とアルカリのペーハー(水素イオン濃度)のバランスを一定に保ち、「膜電位」という電気信号を作ってくれます。「膜電位」によってできる電気信号は、人の体の機能にとって大切な働きをします。カリウムは塩分の摂り過ぎによる、高血圧を改善してくれます。カリウムを摂取することにより、心臓マヒのリスクを軽減してくれます。

またカリウムは欠乏すると「低カリウム血症」になり、過剰に摂取すると「高カリウム血症」になるなど、摂取量に注意を払わなければならない、ミネラルです。


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カリウムとナトリウムのバランス関係

カリウムとナトリウムは、化学的によく似た元素です。人体での含有量は、カリウムが体重の約0.4%、ナトルウムが約0.2%で、カリウムはナトリウムの約2倍含有しています。

カリウムは細胞の内側に多く存在して酸とアルカリのペーハー(水素イオン濃度)を中性に保ち、水分の浸透圧を一定に維持します。ナトリウムは細胞の外側のリンパ液や血液に多く存在して、同じく酸とアルカリのペーハー(水素イオン濃度)を中性に保ち、水分の浸透圧を一定に維持します。

細胞の内側のカリウム濃度は外側の30倍で、逆に細胞の外側のナトリウム濃度は内側の10倍になっています。細胞の内外のカリウムとナトリウムの濃度差によって、「膜電位」と呼ばれる微弱な電気信号が発生します。

物質は濃度の濃いところから、濃度の薄いところに移動する性質がりますので、この濃度差は通常ですと、自然になくなり、「膜電位」もなくなります。しかし細胞膜に存在するナトリウム・カリウムポンプと呼ばれる酵素が働き、ナトリウムを細胞の外に排出しながら、カリウムを逆に細胞の内側に取り込み、この濃度差を保ちます。

この酵素を働かすために、人の体はエネルギー源のアデノシン三リン酸(ATP)を、基礎代謝の約3割も使っています。このことから人体にとって、このカリウムとナトリウムの濃度差がいかに、大切かがわかります。

カリウム濃度差の人体への役割

カリウムとナトリウムの濃度差で、できた「膜電位」によって、細胞内にブドウ糖やビタミン、ミネラルを取り込むことができ、逆に細胞の外に老廃物など不要になったものを排出できます。

神経細胞内でカリウムとナトリウムが出入りすると、電気信号が発生します。この電気信号を使って神経細胞は情報を体のすみずみに、伝達することができるのです。

また電気信号によって筋肉を収縮させたり、心臓を鼓動させたりもします。

よく救急患者の心臓にAED(自動体外式除細動器)を使って、電気ショックを与えて、蘇生させたり心臓のリズムを整えたりできるのは、人体のこの仕組みを利用しているからです。

低カリウム血症

カリウムが不足すると「低カリウム血症」になります。低カリウム血症になりますと、膜電位が不安定になり、細胞内にブドウ糖を取り込めないので、エルギー不足になり、慢性疲労や筋肉の弱体、こむらがえり、便秘、腹痛などを起こします。

カリウム不足による低カリウム血症の原因は、長期間のおう吐やチアジド系利尿薬の使用によるカリウムの排泄や、アルコール中毒、腎臓障害、代謝異常などです。

これらの要因でカリウムとナトリウムのバランスが、崩れてしまいます。1日のナトリウムつまり塩分の摂取量は3gで十分ですが、どうしてもナトリウムを含んだ塩分を摂り過ぎてしまいます。このため血液を薄めようとして、水分が加わり血液量が増えて、血圧が高くなってしまうのです。

カリウムの血圧降下作用

先ほど述べたように、今の食生活ですと低カリウム高ナトリウムになり、高血圧になりがちです。高血圧を改善するには、カリウムの摂取量をサプリメントなどで補うことです。これはカリウムが余分なナトリウムを、尿と一緒に排泄してくれるからです。

カリウム摂取による、血圧降下作用の治験は多数行われており、これらの治験結果はアメリカの研究者によって整理されて、報告書が提出されています。その報告書によるとカリウムが不足すると、高血圧になるので、カリウムを補うことで改善できるとのことです。

カリウムによる心臓マヒの予防効果

カリウムはナトリウムとともに膜電位を作ることにより、心臓を鼓動させます。また血圧も安定させますので、カリウムの摂取量を増やすことで、心臓マヒを予防できます。

このことはアメリカの研究者によって、追跡調査されています。調査の結論は、カリウムの摂取量を増やすことで、心臓マヒのリスクを大幅に軽減できるとのことです。

高カリウム血症

このようにカリウムは重要なミネラルですが、過剰に摂取しますと副作用があり、重症になると「高カリウム血症」になります。

カリウムを過剰摂取しますと、吐き気やおう吐、下痢などの副作用があり、さらに過剰摂取しますと高カリウム血症になります。

高カリウム血症になりますと、脱力感に襲われ、手足がしびれマヒし、さらに進むと不整脈を起こし心臓マヒで死亡することもあります。

高カリウム血症の主な原因は

・カリウムの摂取量が過剰摂取により、尿による排泄量を上回った場合

・腎臓に障害がでて、機能が低下した場合

・腎臓機能が正常でも、一度に18g以上摂取した場合

・高血圧の治療薬のスピロノラクトンやトリアムテレン、カンレノ酸カリウムなどの、カリウム保持性利尿薬を服用していた場合

カリウムに関しては、低カリウム血症と高カリウム血症がありますので、摂取量には十分に注意を払ってください。

改善が期待できる症状

高血圧 心臓病 むくみ(浮腫)

カリウムを含む食品

まこんぶ ひじき のり パセリ よもぎ 小麦胚芽

カリウムの飲み方

1日約2gを目安に食後に飲んでください、高血圧を積極的に改善した方は約3g~4g限度に飲んでください。

過剰摂取すると高カリウム血症になり吐き気、嘔吐、下痢などを引き起こしますので注意してください。高血圧の治療にスピロノラクトン、トリアムテレン、カンレノ酸カリウムなどを服用している方は、使用は避けてください。


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